着物のプロに質問!着付けやコーディネートのポイント

ちょっとした日常生活やお出かけで着物をさらっと着こなす女性って素敵ですよね。

でも、「1人で着物を着ることはできるけれど着こなしとなると難しい…」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。

シーンに合わせた着物と帯の組み合わせや、小物は何を使うかなど決めることが多く悩みますよね。

しかし、基本のポイントを押さえれば着物はカンタンに、そして綺麗に着こなすことができます。

今回は南青山にお店を構える『きもの和處 東三季』の店長、晝間さんに着物選びのポイントから、シーン別のおすすめコーディネートまでたっぷりお話を伺いました。

きもの和處東三季の店長を務められている晝間 しげこさん。
自身も着物スタイリストとして現在も著名人をはじめ数々の方に着物のコーディネートを提案。着付け教室でも自ら指導を行ってらっしゃいます。

着物を今まで以上にもっと楽しむためのご参考にしていただければ幸いです。

着物を今まで以上に楽しむコツを聞いてみました!

着物を選ぶ際に気を付けたいポイントは何ですか?
着物を選ぶ際に気をつけたいポイントは「シーンを考える」「予算を考慮する」「お手持ちのアイテムに合わせた選定」「リサーチを行う」「お店選び」の5つです。
着物を何のために着るのか、どこに着ていくのか、どのようなシーンに合わせるかを考えることが重要です。予算の考慮とは、基本予算を変えることで着物選びの選択肢の幅も変わりますので非常に重要であるといえます。

また、お手持ちの着物や帯がどんなものなのかを確認することはコーディネートする時の重要ポイントで、レンタルでも良いという場合は購入する必要はありません。

あまり深く考えすぎず、あくまで自分の状況に合わせた選択をするのが良いのではないでしょうか。大枠が決まったら、着物に関する情報を収集しましょう。

情報収集はどのようにしたら良いでしょうか?
着物の情報を手軽に収集できる媒体ですと着物専門雑誌がおすすめです。
着物にまつわる様々な情報から着こなしまで参考にできるだけでなく、自分が欲しい着物をイメージすることが、準備の段階では大切になります。

また現在では、インターネットを用いて情報を集める手もありますので参考にしてみてください。

実際に着物を買う場所選びのコツはありますか?
着物販売店にも様々な形態がありますが、呉服店を探す際は、婦人誌に掲載されているお店か有名デパートが、最新の情報と商品があるので安心だと思います。
老舗と呼ばれる店舗でも時代の流れがありますので、必ずしも自分が気に入ったものを扱っているとは限りませんので注意してください。

中古の着物を扱っているお店など形態は様々ですが、大切なのはサイズやメンテ等をきちんとアドバイスしてくれる店員さんがいるかどうかが重要になるのではないでしょうか。

着物選びと洋服選びで違う点は何ですか?
着物選びは「自分を知ること」と「エイジレス」の2点が、洋服選びとは大きく異なります。
着物はそれぞれの体格に合わせて仕立てるものですので、寸法を測ってもらい自分の体のサイズを知りましょう。大抵の呉服屋さんであれば気軽に採寸してくれます。ただし、採寸もお店によりマチマチなので、3ヶ所位のお店等で寸法を頂いてみましょう。

もう一つのポイントであるエイジレスとは、「年齢によらず誰でも身につけられる」という意味で、着物は年齢を重ねて体型が変化したとしても着付の仕方で着こなすことができます。大巾に体型が変化した場合は仕立て直しもOKです。

又、帯合せや小物使いでも、着こなしは無限にあります。これが着物の次世代にもバトンタッチする事ができるという洋服に無い魅力です。

着物を着る際にありがちな悩みについて聞いてみました!

体型の悩みをカバーするにはどうしたらよいでしょうか?
着物は着方ひとつで「個性美」を出すことができるので体型の悩みは解決します。
着物の場合は洋服とは異なり着方が決まっていますが、着こなしを変えるだけで自分らしさを出せます。「自分の体型はこうだから、この柄は似合わない」などと決めつけるのではなく、自分の姿を写真に撮って客観視するなど一歩下がって考えてみましょう。

また、仕立てによってその人に合う柄の配置がありますので仕立てにくわしい呉服屋さんに相談してみるのも良いでしょう。

失敗しない着物と帯の組み合わせのコツを教えて下さい。
着物と帯のコーディネートの基本は「色のグラデーション」「補色の関係」「大柄+小柄」「無地+柄」という4つを押さえておけばそれ程気になりません。
着物コーデのポイント! ■色のグラデーション
着物と帯が近い色でとけこむ様なイメージで選びましょう。

■補色の関係
補色とは、色相環で反対に位置する色を指します。例えば着物が紫を基調としている場合、補色は黄色となりますので黄色を帯に取り入れると全体の印象が締まります。

■大柄+小柄の組み合わせ
着物の柄が大柄の場合、小柄の帯を合わせるようにします。反対に着物が小柄の場合、大柄の帯を合わせるのが良いでしょう。

■無地+柄の組み合わせ
無地の着物には柄物の帯を合わせる、反対に柄着物には無地帯を合わせるとスッキリとした印象になります。

着物を着こなす際の小物の合わせ方で大切なことは何ですか?
大切なのは着用シーンに合わせたTPOです。
小物も様々な種類がありますから、着物の基本のコーディネートのポイントを押さえて選びましょう。

アクセサリー類に関しては、冠婚葬祭のTPOに合わせた選択を。お稽古の場面では、作法と師匠の意見に従うと良いでしょう。

遊びの場面であれば、ピアスなども自由に楽しんでもよろしいのではないでしょうか。

着物って本当に奥が深いですね。晝間さんが考える着物の魅力を教えてください。
色々ありますが、年齢に合った魅力を醸し出せる点でしょうか。
着物は体全体を覆うものですが「隠す」ことによる上質の色気を感じさせます。若い方が着れば露出する美しさではなく、あえて内に秘めるという魅力が出ます。
そういった意味ではエイジレスな楽しみ方ができることや、年齢を重ねれば体型の気になる部分をカバーしてくれるというメリットもあります。

世代を問わず着られるというのは、洋服においてはなかなか難しいでしょうが着物では可能ですし、親から子へと代々受け継がれるものなので歴史を共有するという喜びもあります。

また、着物は一枚の布ですので、もし着られなくなったとしても小物へとリメイクすることもできます。「布の一生」を全うさせられるのも着物の洋服とは違った魅力があるのではないでしょうか。

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