着物を高値で鑑定してもらうための3つのポイント

着物を鑑定に出すときに、少しでも高値をつけてもらえる可能性を上げるためのポイントを解説します。この項目に注意してから査定に出すと、もしかしたら買取価格がアップするかもしれません。

ポイント1:着物を鑑定する時にチェックされる項目を把握する

査定員は着物のどんなところを見て査定しているか、気になりますよね。どんな点に注意すれば高価買取の可能性があるのか、チェックしておきましょう。

種類

着物は汎用性が高いものほど重宝されるので、中古着物市場での人気が高く高価買取が期待できます。 留袖・振袖・訪問着・付け下げは、入卒式・成人式・結婚式・パーティなどの畏まった場や、デザインによっては家族や友人とのお出掛けにも活用できるので需要があります。

色無地・小紋・絣(かすり)はシンプルな模様や地色なので万人受けしやすく、こちらも市場では人気が高いです。 ですが、喪服となると葬儀・告別式・法事くらいでしか着る機会がないので汎用性が低く、死別した人の前で着用した服なので中古品は需要がほぼありません。

状態

まず最初に挙げられるのが、シミやカビが発生していないか、汚れやシワがついていないかなどの着物の状態です。着物の状態は、新品に近ければ近いほど高価買取が期待できます。

中古品でも保存状態が良く、まだまだ綺麗に着られそうなものであれば高値がつく可能性があります。中古品だからと買取を諦めず、まずは査定してもらうことが大切です。

ただし、カビ・シワ・汚れ・色焼け・虫食い跡がたくさんある、シミ・色焼け・汗の黄ばみが広範囲だったり色味が濃かったりするなど、あまりにも酷く劣化していると買取を断られる可能性があるので注意しましょう。

サイズ

着物は丈が長ければ長いほど需要があります。何故なら背が高い人も低い人も、着るときにおはしょりをすれば大抵の人は着ることができるからです。着物の丈が短いと背が高い人は着ることが難しく、その分需要の幅が狭くなってしまいます。

大は小を兼ねるという言葉があるように、着物の丈が長ければ着物市場では重宝されます。 しかし、丈が短すぎる(145センチを下回る)と汎用性が低くなるため、こちらも買取業者によっては買取を断られる場合があることに留意してください。

和装小物もまとめて査定してもらう

帯・帯留め・かんざし・草履・バッグなどの和装小物があれば、一緒に査定してもらいましょう。どれも着物の装いに欠かせない小物であり、着ていく場面や気分によって使い分けられ複数持ちしても損はないので、着物と同様に需要が高いです。

特に帯関連品は、人肌に直接触れることがないので状態が良い場合が多く、フリーサイズとして汎用性もあることから高価買取が期待できます。

証紙の有無

証紙とは、その着物作品が本物かどうかを証明するための紙のことです。証紙は伝統工芸の組合が発行し、織元の名前や織り方・染め方、素材や生産地の登録商標などが記載されています。

買取査定する際に査定員に証紙を見せれば本物だと判断されるため、高価買取の可能性が上がります。

ただの紙切れだからといって捨ててしまわず、大切な証明書ですので一緒に査定してもらいましょう。 ただし、伝統にとらわれずに自由に制作したいと考え、あえて組合に入らず証紙がない作家もいます。証紙がないから偽物である、という断言はできないことに留意しておきましょう。

ポイント2:業者選びにこだわる

着物を取り扱っている買取業者はどこも同じ、と思っていませんか。現在、着物専門の買取業者は全国にあり、その規模も大小様々です。

業者選びにこだわらないと、査定してもらったときに損をしたり、取引後に後悔したりする場合があります。どんな業者を選べばいいのか悩んだときは、以下のポイントを参考にしてみてください。

各種手数料が無料である

業者によっては、実際に着物を買い取るか買い取らないかは別として、査定するだけで査定料が発生するところがあります。着物を買い取ってもらえても、買値がつかなかったとしても、どのみち料金が発生したら損ですよね。査定料が無料ですと気軽に査定を依頼できますし、余計な出費を抑えられます。

また、他にも買取業者によっては見積もり料・買取料・キャンセル料などを何かと手数料を請求するところもあります。逐一支払うと出費がかさんでしまうので、手数料が一切かからない買取業者を選ぶことをおすすめします。

出張査定がある

出張査定は、査定員が自宅まで来てくれて、利用者は自宅にいながら取引ができるサービスです。買取業者にもよりますが、主に用意するものは身分証明書くらいで、買取が成立した際に見せるだけで特にしておくべき作業もありません。

査定も丁寧に且つ素早く行ってくれるので、時間が多く取れなくても心配いりません。簡単で早くて便利、しかも家にいながら着物を査定に出せます。

また、着物を店舗に持ち込んだり、段ボールに詰めて配送したりする手間がなく、運んでいる最中に着物に汚れがついたり糸がほつれていたりする心配がないため、買取価格が下がることを食い止められることもメリットですね。

取引の流れやフォロー体制に透明性がある

お金のやり取りが発生するサービスですから、どのような流れで査定されるのか知りたいですよね。また、査定後の契約内容はどうなっているのか、取引後のフォロー体制が整っているのかなどが不明だと、着物を売りに出すこと自体が不安になります。

買取業者が誠実な対応をしてくれるか、取引する際に詳細な説明があるか、お客様相談室は設置されているかなど、ユーザーの不安を取り除いてくれる体制が整っているかを把握しましょう。

素早く対応してくれる

買取を申し込んでからすぐに業者から連絡が来ると、ユーザーに真摯に向き合っている感じがして好印象ですよね。また、質問があるときに即座に答えてくれると、業者に知識が豊富にあるようで安心できます。

こういった業者は買取実績が多く、多くのユーザーに対応してきたからこそ素早い反応ができます。ユーザーの反応にスピーディーに対応できる業者は、対応が遅い業者より信頼度が高いと言って良いでしょう。

全国規模である

もしあなたが地方に住んでいる場合、都心にしかない業者に着物査定は頼みづらいですよね。出張買取の場合は査定員が自宅に来るまでに、宅配買取の場合は着物を発送してから査定が完了するまでに時間がかかり、不安が募ります。すぐに対応してくれる全国規模の買取業者を選べば、迅速な対応・取引成立が期待できますので安心です。

ポイント3:持っている着物が高額買取の対象になっているかを把握する

着物は生地の素材や織り方、付属品などで大きく価値が変わります。お持ちの着物が高価買取が期待できるものかどうかを把握しておきましょう。

友禅・紬は高値で買い取ってもらいやすい

友禅(ゆうぜん)と紬(つむぎ)は、着物の中でも代表的で人気のある種類になります。友禅は主に京友禅と加賀友禅に分かれ、絵画のようなデザインや美しい色味で有名です。他にも落ち着いた色味や渋さが特徴の東京友禅があります。

紬は蚕の繭から紡いた糸で織った絹織物のことで、滑らかな肌触りが特徴的です。有名な紬作品は、大島紬・結城紬・牛首紬・郡上紬・塩沢紬・信州紬などが挙げられます。

どちらも職人の手織りであれば、高い芸術性や技術の精巧さが表現されているので価値が高く、高価買取が期待できます。また需要も高いですので、比較的買い取ってもらいやすいです。

有名作家・産地・メーカーのものは高価買取が期待できる

洋服やバッグですと、グッチ・カルティエ・エルメス・コーチなどが有名ブランドであり、人気が高いことをご承じでしょう。 着物業界も同じく有名作家やメーカーなどが存在し、ブランド品は高値で売買される傾向にあります。

有名作家は、木村雨山・久保田一竹・与那嶺貞(よなみねさだ)・森口華弘・由水十久(ゆうすいとく)・木村武資・小宮康孝・志村ふくみ・平良敏子・中村勝馬・羽田登喜男などが挙げられます。

有名産地の着物は、越後上布・宮古上布・西陣織・首里織・読谷村花織・紅型染・久留米絣・備後絣・伊予絣・薩摩絣・本場黄八丈などが挙げられます。

有名メーカーや呉服店は、翠山(すいざん)工房・龍村美術織物・千總(ちそう)・藤娘きぬたや・大羊居(たようきょ)・竺仙(ちくせん)・銀座もとじ・ゑり善などが挙げられます。

西陣織の場合は証紙を確認して、登録ナンバーを検索する

2008年に西陣織の証紙について改訂がされ、使用素材やその配合割合、製造元などを示す品質表示ラベルを証紙に貼り付けることが義務付けられました。

証紙は黄土色でメガネのような形をした紙で、「西陣織産地証明証紙」という文字と製造メーカーの登録ナンバーが書かれています。これは西陣織工業組合が発行しており、付けられた着物や帯は本物の西陣織であることが保証されます。

ちなみに、組合のホームページで登録ナンバーを検索することが可能で、ヒットすれば紛れもない真の西陣織であることが分かります。無論、本物の西陣織で有名作家の作品であれば、高価買取の可能性があります。

付属品があるなら一緒に査定してもらう

先ほども紹介しましたが、和装小物や証紙があれば一緒に査定してもらいましょう。また、たとう紙があれば包んだ状態での査定に出すことがおすすめです。たとう紙とは着物・帯を包んでいる薄手の紙のことで、吸湿効果があり通気性に優れています。

カビやシミは湿気によって発生するため、たとう紙で包むと着物を良い状態で保管できるのです。また、柔らかく着物・帯を包むのでシワがつきにくいなどメリットがたくさんあります。

できるだけ綺麗な状態で査定に出せますので、常に着物はたとう紙に包んで保管し、そのまま査定員に見せましょう。 また、帯・帯留め・和装バッグなどの和装小物も一緒に売ると、着物と併せてまとめて買い取ってもらえる可能性があり、その分買取額が上乗せされることが期待できます。

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